トップレベルの低電費とバッテリー長寿命化を実現する「アクティブ・インバータ」技術

2016年にEV先進国である中国・深圳市で開催されたバス路線ルート連続耐久走行テストでは、0.78kWh/kmという超低電費を達成しました。これは、米国カリフォルニア州が提唱する電費値1kWh/kmを大幅に下回る、画期的な実績です。
従来のインバータは、反応速度の遅さから、加速・減速時の出力コントロールにおいて、多数の出力ピークを発生させていました。これらのピーク電力は熱ロスとなり、バッテリー劣化と電力消費の増大という悪循環を引き起こす要因となっていました。
当社のアクティブ・インバータは、バッテリーマネジメントユニット(BMU)による電池劣化予測・出力最適化制御と連携し、モーターをダイレクトに制御します。これにより、マイクロ秒単位でのリアルタイムトルク制御が可能になりました。
発進、坂道走行、加減速といったあらゆる運転状況で、電力消費のピークを極力抑えるスムーズな出力制御を実現。結果として、バッテリー劣化の防止(=バッテリーの長寿命化)と電力消費の大幅な低減(=航続距離の延長)を両立しました。さらに、制御量の最適化設定により、発進・加減速が極めてスムーズになり、車両の乗り心地も飛躍的に改善されています。
商用EV業界でトップレベルのバッテリー寿命を実現
通常の商用EV車両のバッテリーと比較し、1.5倍~2倍の長寿命を実現したことで、バッテリー交換にかかる経済的負担を低減します。当社は、独自技術アクティブ・インバータの搭載により、バッテリーの劣化を防止し、世界トップレベルの長寿命化を実現しました。
6in1アクティブ・インバータ

メインモーター、油圧モーター、エアコン動力、制御電源等のEV車両に必要な電力を一台のインバータに集約することで、軽量化・コンパクト化・高効率化を図った、商用車専用の最新6系統のマルチ出力インバータを開発。
さらに、水冷機能、IP67防水仕様、高強度アルミニウム、軽量アルミダイキャスト、マルチCPUアクティブコントロールの特徴を有しております。
独自技術開発の秘密
弊社代表(CEO/CTO)の佐藤は30年以上にわたりバッテリー、モーター、インバータ制御システムのエンジニアとして開発に従事しております。その技術の集大成として、弊社独自技術である「アクティブ・インバータ」を開発いたしました。
佐藤経歴
・1990年には世界初の発熱しないAC回生方式充放電電源とLi-Ion電池の充放電装置を開発し、世界標準へ
・2009年にLIB充放電メーカーを創業し、国内の大手電気メーカーに納入。さらに、中国の主要EVバスメーカー同システムを提供し、その生産拡大に貢献
・2012年に中国にて500台のEVバスに共同開発のインバータを搭載し、営業運転を行う。2016年に中国有名EVメーカーらと合同でバッテリー耐久検証を実施し、電費値1位(0.78kWh/km)となり技術力を認められる。