導入事例

【レンタル】北九州市八幡東区 『近未来都市東田地区回遊モビリティ実証事業』に小型コミュニティEVバスを使用していただきました。

「近未来都市東田地区回遊モビリティ実証事業 」にてEVバスが運行いたしました。
その際に運転をされた第一観光バス株式会社 古賀様と、主催の公益財団法人 北九州産業学術推進機構(FAIS)西澤様にインタビューを行いました。

事業名
近未来都市東田地区回遊モビリティ実証事業 in 東田SDGsフェスタ2022
実証目的
電動モビリティにより、博物館群とイオン施設を繋ぎミュージアムパーク回遊性を高め、東田地区および近隣街区、全体の賑わいの創出を目的とする。
運行期間・日程
2022年10月8日(土)~11月6日(日) 毎日運行
10:00~17:00 (1時間に1本、約50分間隔で運行)
運行ルート
スペースワールド駅前→いのちのたび博物館 駐車場→八幡中央区商店街入口→ジアウトレット北九州→ジアウトレット北九州 バスターミナル
実施主体/実行
東田ミュージアムパーク実行委員会/文化企画課、北九州産業学術推進機構(FAIS)、東田モビリティ協議会

実証事業の様子


実証実験の様子(公式 youtubeチャンネル)

主催者 FAIS 西澤様インタビュー


公益財団法人 北九州産業学術推進機構(FAIS)  
自動車・ものづくり支援センター
西澤 誌朗様

Q1. 本事業の経緯やねらいは何ですか?

東田地区にはいのちのたび博物館、環境ミュージアム、世界遺産などの文化施設やイオンモール等の商業施設が集積しています。そこに今春、アウトレットモールや新科学館(スペースLABO)が開業し、より多くの来訪者が訪れ、北九州市の新たな集客拠点となりつつあります。一方で東田の周辺街区では、高齢化や人口減少が課題となっている地域でもあります。その様な状況を踏まえ、私共FAISでは、4年前より「東田MaaS研究会」や「東田モビリティ協議会」を立ち上げ、新たなモビリティの導入やIT技術を使った、移動・交通サービスの構築により、来訪者や周辺街区住民の地域回遊性を高めて、街をより賑やかに活性化する事を狙いとして、取り組んでいます。
Q2. 本事業に弊社をお声がけいただいた経緯や理由は何ですか?

元々、東田地区は、北九州市が「北九州市・東田 Super City for SDGs構想」を公表し、市がSDGs推進に取り組む拠点として位置づけられています。そういった地域で走らせるモビリティはEVである事がマストと考えていました。そんな折、タイミング良く御社が設立され、「北九州市発のEVバス」を、提案されましたので「お声がけしない理由は無い」と考えました。
Q3. 当社EVバスをレンタルした決め手は何ですか?

昨年5月の「北九州未来創造芸術祭ART for SDGs」にて、時速20km/h以下のグリーンスローモビリティを使った博物館間の回遊サービスは実施されましたが、八幡中央町の様な周辺街区と繋ぐためには、国道3号線など、幹線道路を走らせる必要があります。幹線道路では、安全に周囲の流れに乗って走行する事が必要になりますので、速度が出せるEVバスも必要と考えました。
今回では、東田地区内の狭域をグリーンスローモビリティで、周辺街区を含めた広域をEVバスにてカバーし、ミックスでモビリティ実証を行いました。
Q4. EVバスをレンタルしてみていかがでしたか?

SDGs、カーボンニュートラルに対しお客様も意識が高く、御社のEVバスにも興味を持たれている方が多かった事、また、TVニュースや新聞、YouTubeでも取り上げられ、今回のモビリティ実証の良いアピールができ、大変感謝をしています。また、実証期間の最後2日間は中央町にて起業祭がありましたが、お祭りに行かれる、高齢者や小さなお子様連れのお客様で、常に満員状態になりました。
 広域の回遊に大変、有用性があることが確認できました。また、このお祭りの様な「コトづくり」がもっと出来れば、こういったモビリティサービスと合わせて街の賑わいが作っていけるのでは、と強く感じました。
Q5. 周囲の皆様(事務局・お客様等)からの反応はいかがでしたか?

先進的な外観や静粛性、他のコミュニティバスに比較して座り心地の良いシート等、褒められていました。また、乗り物マニアでEVバスに乗るために東田を訪れた方も何人かいらっしゃいました。
Q6. 今後、弊社に期待することは何ですか?

バスやトラック等、商用車のBEV化は乗用車と比べて、まだまだ課題が多いと認識しています。
日本での普及に向けて、御社が先頭に立って引っ張っていく企業になっていただける事を期待しています。また、市内に車両組み立て工場を建設するお話も伺っていますので、地元の自動車関連企業とのサプライチェーン構築にも大きな期待をしています。
Q7. その他 EVバスや弊社に関するご意見等ございましたら、ご記入をお願いいたします。

静粛性や乗り心地、利便性、お客さんがより快適に過ごせる空間を提供する、先進的未来モビリティとしてEVバスも更に進化していけば良いなと期待していますし、自動運転で東田を走らす事も夢見ています。東田モビリティは、冒頭にも申した目的を実現するまで、継続して進化させていきたいと考えていますので、引き続き、ご協力というよりも、一緒になって取り組んでいただきたいと思っています。
今回は大変、有意義なモビリティ実証ができました事、あらためて感謝してお礼申し上げます。


運転手 古賀様インタビュー


第一観光バス株式会社
古賀 様
運転手歴:22年

Q1. EVバスを運転することになったと聞いた時はどう思いましたか?

単純に嬉しかったですね。今回の実証事業期間中に3日間運転をいたしました。
Q2. EVバスの加速減はどうでしたか?(回生ブレーキ等、アクセル等)
加速は凄いですね。バスじゃないみたい!!と思いましたよ。
回生ブレーキは最初、戸惑いましたが、1時間~2時間すると慣れて特に乗りにくい事もなかったです。
最後の止まるか止まらないかの時が一番慣れが必要ですね。でも今回の車両は第1号車で改善されているとの事ですので、機会があれば改良後の車両も運転してみたいですね。
Q3.運転手目線での乗り心地はどうですか?(音、揺れ、におい等)

オートマでギヤチェンジが無くハンドルに集中できるのは良かったです。
踏み間違えには気を付けないとですね。
エンジン音が無く静かな分、窓のきしむ音が目立ってました・・・
少し足回りは硬い印象でした。左折しながらの段差の乗り越え時(時速5キロ前後)は結構揺れました!
Q4.車内の装備はどうですか?(電子ミラー、タッチパネルでの操作、運転席・乗客シート等)

運転席がエアサスペンションシート製を採用されていたため、座り心地が最高でした。
客席シートのシートベルトは巻き取り式に変更して頂いた方が子供さん等、装着しやすいと思います。
電子ミラーは明るさ調整が出来ると良いと思います。晴れた昼間は見にくい印象でした。
バックカメラは真下しか分からないのでもう少し広角で写せる物が良いかと思います。
あと、切り替えで後ろの様子を確認したい時も有るので、バックギアに入れなくてもバックカメラを映せる機能が有れば良いですね。
タッチパネルについては、日本語表記ではなかったので悩みました。あと、手袋装着時でも反応してくれるとかなり良いと思います。
ウインカー操作レバーが輸入車のように左側なので、国産仕様の右側配置に仕様変更して頂けると嬉しいです。路線バスで担当車制ではなく毎日違う車両に乗る方は咄嗟の時に間違うかも・・・。
当社コメント  
貴重なご意見をいただきましてありがとうございます。

なお、電子ミラーの調光は調整可能でございます。バックカメラは、タッチパネルでの切り替えが可能であり、外からの調整を行うと、向きの変更が可能でございます。(広角設定はなし)

また、2号車目以降は巻き取り式シートベルト採用、日本語対応タッチパネル、全車統一で右ウインカーの車両となっております。
頂いたご意見を活かして、今後の開発に生かして参ります。
Q6. EVバスを乗車いただいたお客様の反応はどうでしたか?

静かで振動も少ないとおっしゃっていました。
周囲の歩行者や乗用車の方からも注目をされました。

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