関係各位
2026年3月23日
一部メディアにおける弊社に関する事実と異なる報道について
株式会社 EVモーターズ・ジャパン(本社:福岡県北九州市、以下「弊社」)は、一部ウェブメディア(Yahoo!ニュース等)において、弊社が販売したEVバスに関し、車両の不具合により急ブレーキや暴走が発生したとする等の、事実と異なる内容が含まれた記事が掲載されたことを確認いたしました。お客様ならびに関係者の皆様には多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。
弊社にて、記事内で言及されている事象について運行事業者様へ直接確認を行うとともに、記事内の各指摘事項について弊社技術部門が検証した結果、報道内容は事実とは異なるものであり、電気自動車(EV)特有の仕様や構造に対する理解不足に基づく誤認であることが判明いたしました。
本件に関する事実関係および弊社の見解につきまして、下記の通りご報告申し上げます。
― 記 ―
- 乗客負傷を伴う急停車事案および「事故の隠蔽」との指摘について
記事内において「2025年夏に関東地方でフットブレーキが効かなくなり急停車し乗客が骨折した」「重大事故にもかかわらずEVMJ社内で共有・報告がなかった」との指摘がございますが、以下の通り完全な事実誤認です。
- 発生時期および状況
運行事業者様に直接確認いたしましたところ、当時の状況ですが、当該バスがまもなく停留所に到着するタイミングにおいて、前方を走行していた乗用車の急な右折に起因し、後続のトラック等が連鎖的に急ブレーキをかける事態が発生いたしました。この状況下において、当該バスも前走車への追突を避けるためにやむを得ず急停車いたしました。その際、乗客の1名様がお怪我をされてしまわれたということが本事案の客観的な経緯であり、記事にあるような「フットブレーキが効かなくなり」という記載は事実とは異なります。
- 「隠蔽」との指摘について
本件事案は、対外的起因から連鎖的に急ブレーキが発生する交通状況とそれに伴う急停車に起因するものであり、運行事業者様におかれましても「車両の不具合」とのご認識は一切お持ちではありません。そのため、発生当時も弊社への本件事案の発生について連絡や報告はなされておりませんでした。そのため、弊社内でトラブルとしての共有や取締役会等での報告が存在しないのは当然のことであり、弊社が不具合の事実を隠蔽したという指摘は事実無根です。
- 「暴走する」「ブレーキが効かなくなる・加速する」との指摘について
記事内では「回生ブレーキをオフにするとフットブレーキが効かなくなり加速する」「暴走トラブルがある」等と断定されておりますが、弊社の見解および車両仕様は以下の通りです。
- 「回生ブレーキ」とは
回生ブレーキは、車両が減速する際の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して回収することで抵抗(ブレーキ力)
を発生させ、車両の減速をアシストします。また、回収した電気エネルギーは電力として走行中にバッテリーへ回収(充電)されるため、航続距離が延びるというメリットがあります。また、摩擦による機械式ブレーキ(ブレーキパッドなど)の使用頻度が減るため、部品の摩耗が抑えられ、部品の長寿命化や部品消耗などによる事故発生率が減る可能性などのメリットがあります。
弊社が販売するEVバスでは、運行事業者様及び運転手様によって変更できるよう「0」~「4」段階の回生ブレーキレベルレバーを配置しております。これにより、走行環境やお客様の活用用途によって任意にご調整いただけます。また、レバー調整によるものであるため、車両の電源を入れた際にはレバーにて設定されている回生レベルが走行スタート時にも反映され、回生ブレーキが「0」という設定については、回生ブレーキ機能が無効(OFF)であるとこを示しているため、走行中にアクセルを離しても回生ブレーキは機能しません。回生ブレーキを活用する場合は「1」~「4」によって、回生レベルのご調整をいただいております。
- 「加速する・暴走する」との指摘について
弊社車両において、ブレーキを踏んで加速するような「暴走トラブル」は一切存在しません。回生ブレーキを「0(OFF)」に設定して走行した場合、ブレーキペダルを踏んだとしても、この際の減速(回生によるエンジンブレーキのような働き)では回生ブレーキは作動しない設定となっております。そのため、ブレーキを踏んでいても回生ブレーキON時の減速感に慣れた状態からOFFにした際の体感では回生ブレーキが作動していない状態となりますので、体感が変わり、運転者様によっては「加速しているような」感覚となられたものと思われます。また、回生ブレーキを「0(OFF)」状態での下り坂ではそれが顕著に表れます。このような場所におきまして、弊社といたしましては回生レバー1以上での使用をお勧めしております。この回生OFF時での感覚とON時との体感差から「加速している」と受け止められた可能性はありますが、これは車両が実際に加速していることを意味するものではありません。
- 「フットブレーキが効かない」との指摘について
弊社車両のフットブレーキは、乗客の皆様の安全性と乗り心地、急停止等による転倒防止を目的として設計・製造しております。そのため、フットブレーキが効かないということは構造上において考えられません。それは回生ブレーキを「0(OFF)」に設定した状態でアクセルペダルを離しただけの段階では回生ブレーキもエア式ブレーキも作動しないため、制動力は発生しませんが、ブレーキペダルを踏み込めばエア式ブレーキが作動し、制動力が発生します。さらにブレーキペダルを踏み込めば、確実に強力な制動力を発揮いたします。また、回生ブレーキON時では、アクセルペダルを離しただけの段階で回生ブレーキが作動し、制動力を発生させ、更に踏み込めばエア式ブレーキも作動し、その相乗効果でより確実に強力な制動力を発揮いたします。弊社の販売する車両の制動装置は、法令上の保安基準全てを満たしており、適切な操作が行われれば安全性と快適な乗り心地を提供できる車両としての性能を有しております。
- バッテリー充電量(SOC)とプログラム更新について
- 「充電量が高いと回生ブレーキが効かなくなる」との指摘
満充電時に回生ブレーキが制限されるのは、バッテリーの過充電を防ぐEV全般の正常な保護機能です。弊社では、バッテリー寿命の向上や、より安定した走行フィーリングを維持するための推奨運用として、適切な充電量(95%程度)での管理をご案内しております。なお、満充電に近い状態でもフットブレーキによる制動力は確実に確保されております。
- プログラムの更新体制について
特定の不具合や車両運用上の最適化を図るため、新規対策ソフトの開発が必要な場合には、安全性を最優先した検証・テストを行うため一定の期間を要することがありますが、これは決して製造委託先によるソフトの最適化や弊社内で実施する検証・テストなどを実施したうえで車両へのプログラム更新作業等は、弊社のアフターサービス部門を中心に実施しております。
また現在、車両出荷後の品質管理体制強化の一貫として、アフターサービスに係る活動内容の見直しを継続的に進めております。現状、時間を要しているプログラムの更新や調整につきましても迅速に行える体制の確立を早急に進めてまいります。
- EV特有の操作感への対応について
回生ブレーキというEVならではの特性は、従来のディーゼルバスとは操作感や減速時の体感が異なるため、運転操作に一定の慣れが必要となります。弊社としても、この操作感の違いにより乗務員様が戸惑われるケースがあることは認識しております。引き続き、導入時の丁寧な取扱説明や、お客様のご要望に応じたソフトウェアの調整・サポートを徹底してまいります。
- 記事掲載元に対する今後の対応
十分な事実確認を行わず、EV特有の仕様や特性を「重大な欠陥・暴走」と断定し、弊社および日頃より安全運行に努めておられる運行事業者様の社会的信用を著しく毀損する本件報道に対し、弊社は極めて強い遺憾の意を表明いたします。
弊社といたしましては、事実と異なる虚偽の報道を行った記事掲載元に対しまして、厳重に抗議を行い、記事の訂正および削除を求めるとともに、法的措置を含めた厳正な対応を実施してまいります。
弊社は今後も、製品の安全性確保と品質管理に万全を期し、お客様や事業者の皆様に安心してご利用いただける車両の提供に努めてまいります。また、車両をご活用いただく運行事業者様におきましては、各種情報発信のための「テクニカルレ ポート」や「インフォメーションレポート」を継続的に適時ご提供させていただきますので、車両の安全性を考慮した車両点検等に引き続きご協力いただけますようお願い申し上げます。
関係各位におかれましては、誤った報道に影響されることなく、引き続き弊社製品をご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
以上
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社EVモーターズ・ジャパン
オフィサー支援Dept. 広報
TEL:093-752-2477